アイヌの姉妹デュオ Kapiw & Apappo が参加したEP『Ainu Utasa』をピックアップ
今日 (2025年4月10日) 六角さんの出演するラジオ番組『ふんわり』で、民謡デュオのすずめのティアーズが紹介されていました。
民謡デュオ #すずめのティアーズ(佐藤みゆきさん、あがささん)、唄い手 #中西レモン さんとお送りした
⋱ 木曜日 #ふんわり ⋰
民謡や音頭を現代的にアレンジした独創的な音楽についてたっぷりお話を伺いましたよ!
きょうのトークは「らじる★らじる」でどうぞ🍋🐤https://t.co/Jan9ySs6mW pic.twitter.com/gac3NAxObN
— ふんわり (@nhk_funwari) April 10, 2025
私も今回初めて聞いたのですが、少し前の Dirty Projectors にも通じるような、非常に興味深いサウンドです。六角さんと言えば、井上園子などもいち早くプッシュ (松重豊さんも) するなど、昨今の民謡に影響を受けたアーティスト達をいち早く紹介しています。
アイヌの姉妹デュオ Kapiw & Apappo
実は私 (indienative として) もピックアップしたい伝統音楽のデュオがいます。1年以上前に2016年に公開されたドキュメンタリー映画『kapiw(カピウ)とapappo(アパッポ)~アイヌの姉妹の物語~』というのを偶然目にし、アイヌの姉妹デュオ Kapiw & Apappo に興味を持ちました。
民謡と同じく、アイヌ音楽も口伝えで伝承されてきた音楽です。世代から世代へと、歌やリズム、歌詞が語り継がれることで保存されてきました。民謡もアイヌ音楽も、日常の生活や自然との関係が深く、民謡には、農作業、漁業、祭り、祝い事などの場面で歌われるものが多いです。アイヌ音楽は、狩猟、儀式、神(カムイ)への祈りなどと密接に関わっています。
民謡では「こぶし」と呼ばれる独特の節回しがあり、アイヌ音楽では「ウポポ(輪唱的な歌)」や「リムセ(踊り歌)」など、独特のリズムパターンが存在します。
Kapiw & Apappo の音源を探していると、2020年にプロデューサー/DJの Shōtaro Aoyama とコラボしたEP『Ainu Utasa』というのを見つけて聴いてみたのですが、これが素晴らしいです。
このEPには、Kapiw & Apappo の姉妹がそれぞれ Fukiko Goukon、Emi Toko としても参加しており、アイヌ音楽家のレジェンド日川キク子さんも参加しています。このEPは、アイヌに古くから伝わる歌 “ウポポ (輪唱的な歌)” や “リムセ (踊り歌)”、アイヌ楽器のトンコリの伝統的な楽曲などをモチーフに原曲には手を加えず、「今の音」をトラックで表現することにより、日本の音楽を現代的なアプローチで提案しています。