ニューカッスルのリフ職人、Pigs Pigs Pigs Pigs Pigs Pigs Pigs による5枚目のアルバム『Death Hilarious』が到着。

2025.04.04

ニューカッスルのリフ職人、Pigs Pigs Pigs Pigs Pigs Pigs Pigs による5枚目のアルバム『Death Hilarious』が到着。

イングランドの都市ニューカッスル・アポン・タインの5人組ロックンロール/へヴィサイケ・バンド Pigs Pigs Pigs Pigs Pigs Pigs Pigs、ニューアルバム『Death Hilarious』を 4/4 リリース!先行シングル「Stitches」のミュージックビデオを公開しました。ニューカッスルのリフ職人、Pigs Pigs Pigs Pigs Pigs Pigs Pigs による5枚目のアルバム『Death Hilarious』は、計算された攻撃性と自己皮肉に満ちた歌詞によって定義されている。遊び心あるシンセサウンドや、ヒップホップ界の巨人による客演といった驚きの要素も含まれている。タイトルの通り、「死」と「滑稽」という相反する概念が共存する作品だ。

先行シングル「Stitches」のMV公開!

2023年作『Land Of Sleeper』が没入型のヘッドホン体験を意識したのに対し、今作ではより直接的で敵対的なサウンドを追求。「聴いた瞬間にビンタを食らわせたかった」と語るのは、ギタリスト兼プロデューサーのサム・グラント。その背景には、ここ数年で行ってきた膨大なライブ経験がある。バンドは「こなれた状態」にあり、ライブの迫力を家庭でも感じさせるような音を作りたかったのだ。

ボーカルのマット・ベイティによると、歌詞は激しい不安から生まれた。自己不信に陥り、「もう詞なんて書けない」と思い詰めた末に、その不安こそがインスピレーションだと気づく。「これが俺のミューズなんだ」とベイティ。「だから思考を吐き出す場として曲を書いた。払拭できるかもしれないと信じて」。その結果として、荒々しくザラついた音楽性とも呼応する内容になった。

ドラムのイーワン・マッケンジーは、アルバム全体が「新自由主義によって生まれた “自分さえ良ければいい” という風潮」へのカウンターだと語る。「今の社会には不安と不確実性があふれている。だからこそ、強制的なポジティブではなく、“リアルな感情” で応えることが大切なんだ」。『Death Hilarious』は、“Live, Laugh, Love” といったポップカルチャー的な前向きスローガンをあえて避けている。

とはいえ、このアルバムにも信じられないサプライズが含まれている。曲「Glib Tongued」には、なんと Run The Jewels の El-P がラップで参加。ベースのジョン=マイケル・ヘドリーが、無意識に “ヒップホップっぽい曲” を書いてしまったことで、バンドは大胆にも El-P に声をかけ、夢のコラボが実現した。

とはいえ Pigs がニューメタルに転向したわけではない。本作は、サバス的ドゥーム、ミニマルでグロテスクなノイズロック、反復的なポストメタルを自在に行き来する多面的な攻撃作。さらにバンド自身も挑戦を重ねており、ギターが入りそうな箇所にはあえてシンセソロが入ったり、ピアノが深層的な効果音としてミックスに潜んでいたりと、驚きの工夫が満載。「Stitches」は、酔っ払ったキーボード奏者と一緒にグラムロックを演奏するモーターヘッドのようだ。

この練り上げられた楽曲群を、今後ライブで披露することになる。オープナー「Blockage」の宇宙的スラッシュメタルばりの疾走感(100mph)に対応するためには、体力も気力もフル稼働が必要だ。ギターのグラントとリードギターのアダム・イアン・サイクスは、アンプから歪んだリフを飛ばし、リズム隊は爆走。マッケンジーは「テンション上がるとさらに速くなるから不安だ」と笑いつつも、心配している様子。ベイティが El-P のラップパートをライブで再現するより、突然3声のハーモニーを始めるほうがありえるかもしれない。

バンドが一人ひとりの限界を認め合っていることこそ、彼らが「部分の合計以上」になる理由なのかもしれない。「俺たち5人、誰一人として他のメンバーがやってることはできない」と語るグラント。「だからこそ、それぞれをリスペクトし合ってるし、それが健全なバンド関係を作ってるんだ」。冗談半分で、次のアルバムタイトルは「UNBREAKABLE RESPECT(壊れない尊敬)」にしようかなんて話も出ている。…それってもう、「不安型サイケメタル」から「ウェルネス系自己啓発ミュージック」に片足突っ込んでる?

まあ、打ち負かせないなら仲間になれ。

Live, Laugh… RIFF!

『Death Hilarious』ストリーミング

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