フランスのサイケデリック・ロック・トリオ Slift が Sub Pop 移籍作となるアルバム『Ilion』をリリース!
フランスのハードコア/サイケデリック・ロック・トリオ Slift が Sub Pop 移籍作となるサードアルバム『Ilion』を 1/19 リリース!本作『Ilion』は、ロックの最高傑作であり、最高峰から始まり、決してその勢いを止めない。このトリオに任せておけば大丈夫だ。彼らの3作目となるフルアルバムは、メタルの猛烈な激しさとサイケ・ロックのくねくねしたギターの勇壮さを、ポストロックの壮大なスケール感と融合させ、重厚で大洋のように感じられる。『Ilion』を聴いていて “これはたった3人で作ったのか?” と思うような音楽だ。確かにそうであり、Slift の獰猛さは、茶碗の中の大騒動以上のものだ。それは何マイルも先まで届き、岩の予期せぬ地平線の中に新たな天頂を作り出す。
収録曲「NIMH」のMV公開!
Slift は、ジャンとレミのフォサット兄弟と、フォサット兄弟と学校で初めて出会ったカネク・フローレスで構成されている。2016年にバンドが結成された後、彼らはすぐにストーナー・ロックのヘヴィネスとガレージ・ロックのシュガーラッシュの特質を融合させた2017年のデビューEP『Space Is the Key』を制作した。そこから、物事はより奇妙になった: 翌年のフルアルバム『La Planeté Inexploreé』では、より速いテンポとボンゴ(!)を使った実験を行い、2019年にはレンヌの Trans Musicales フェスティバルで録音された彼らのKEXPセッションがバイラル・センセーションとなり、140万回以上の YouTube 再生回数を記録した。
収録曲「WEAVERS’ WEFT」のMV公開!
2020年の『Ummon』は、レミの転がるようなベースラインとフローレスの容赦ない叩きつけによって、Slift がサイケ・メタルの天体に砕け散るような境地へと軸足を移したことを象徴している。しかし、Godspeed! を彷彿とさせる巨大でメロディアスなアルバム『Ilion』を聴くには、彼らのカタログを読むしかない! Godspeed! You Black Emperor の永遠に高揚し続ける波動、ポスト・ハードコアの伝説的バンド …And You Will Know Us By the Trail of Dead の情熱的な炎、Led Zeppelin のサイケデリックなブルース・ロックの神秘主義、スウェーデンの偉大なバンド、Goat のサイケデリックな渦巻きを思い起こさせる。
シアトルのラジオ局 KEXP に出演したスタジオライブ映像が公開!
しかし、『Ilion』を参考文献のリストに当てはめるのは的外れで、具体的には、腰を据えてこの作品を体験し、自分の耳の空間をこの作品に支配されなければならないということだ。8曲75分以上にわたって、Slift はギターの壁と複数のパートからなる曲構成で猛威を振るい、まるで真の旅に連れて行かれたかのような気分にさせてくれる。
しかし、この旅とは何だろう?ジョセフ・キャンベルは、古代ギリシャ語でトロイの都市を意味する言葉にちなんで命名された『Ilion』で、リスナーの前に敷かれたテーマの道筋を誇りに思うだろう。バンドはこう説明する。
この2枚のアルバムの違いは、『Ilion』が人間の感情や感覚をテーマにしているのに対し、『Ummon』は壮大な物語を遠景から描いている点だ。『Ilion』は人類の滅亡と、時空を超えた万物の再生を表現している。
確かにヘビーな内容だが、恐れることはない。Slift が『Ilion』で表現することを理解するのに、12面体のサイコロやオデッセイは必要ないのだから。必要なのは、2つの耳とオープン・マインド、そして本当に吹き飛ばされたいという意志だけなのだ。