2000年代の伝説的なバンド CLISMS、2枚組のベスト・ライブ集『LIVE BEST "BUT!"』をリリース!
私が学生の頃最も魅了された日本のバンド、ツインドラムの爆裂エクスペリメンタル・バンド CLISMS (クリスマス) が約20年という長い時を経て、バンド活動約10年の内に重ねられたライブ音源200テイクから2枚組CDにコンパイルしたベスト・ライブ集『LIVE BEST “BUT!”』を 11/1 にディスクユニオンからリリースする。未発表曲が2曲に加え、セックス・ピストルズとブライアン・イーノのカバーも収録される。
-本当に一瞬だったけど、でもすごく長く感じました。憧れの的だったんです。曲もポップで、難解のように見えて難解じゃないから今聴いても新しい。カッコつけてるんだけどカッコつけてない感じも、人間味がすごく見えてくるんです。そしてライブが本当に凄かった、興奮する作用だらけで。その30分の中に、出てきた時の異質感と、同じコード鳴らしているのに何でこんなにかっこいいんだろうって。衝動的に人を踊らせるというか狂わせる感じでした。- 有馬和樹 (おとぎ話)
2000年代の伝説的なバンド CLISMS (クリスマス)、彼らは THEE MICHELLE GUN ELEPHANT やフィッシュマンズなどを輩出した明治学院大学の音楽サークルから登場したバンドだったと記憶している。向かい合う爆裂のツインドラムからギター、ベース、キーボードという編成で、エクスペリメンタル、インスト、ガレージロック、ポスト・ロックというようなサウンドを化学反応させていた。この頃、世界の2000年代ガレージロック・リバイバルに共鳴した彼らは、白いシャツにタイトなパンツというルックスも非常にスマートであった。
「JUMBO ON」
私が最初に CLISMS を見たのは、オーストラリアのロックンロール・バンド Wolfmother のライブを見に行ったら対バンとして CLISMS が出演していました。当時のメンバー構成は、吉田さん、樋口さん、越川さん、前腰さん、久徳さんの編成で、CLISMS の軸となるツインドラムに、樋口さんのテレキャス、越川さんのキーボード、吉田さんの唸るベースがとにかく眩しかった。とにかく CLISMS の佇まいが好きだった。その頃専門学生だった私は、洋楽インディーズしか聴いていなくて、日本の音楽には全く興味がなかったのだが、CLISMS に出会ってその価値観が見直された。
「GO!」
CLISMS は過去に1枚だけライブアルバム『LIBIDO』をリリースしており、このライブアルバムがまたとんでもない名盤で、もの凄いテンションとヒリヒリとしたサウンドが脳天を直撃する。当時『LIBIDO』のリリースパーティーか何かで、渋谷 O-NEST でライブがあったのだが、その日のライブは伝説となっており、「GO!」のストロボライトで照らし出される CLISMS のメンバー、「GO!」〜「Smile Beat Weekend」に向かい、カオスを迎える前腰さんの絶叫的なシャウトを今でも鮮明に覚えている。
「Smile Beat Weekend」
「OK OK OK」
その後時間を置いてリリースされたEP『CLISMS』では、前腰さんのボーカルが全面にフィーチャーされ、CLISMS の新機軸を伺うことができた … そして時が流れること10数年以上 … 吉田さんのツイートで2枚組のベスト・ライブ集『LIVE BEST “BUT!”』がリリースされることを知ったのである。これは間違いなく予約した、いや発売日にユニオンに買いに行こうかな。CLISMS は私にとって原点のようなバンドで、今も自分の中で生き続ける大切なバンドである。CLISMS に出会ったあと、ラジオから流れてきた Lamp というバンドに出会ったのだが、私にとってこの2つの日本のバンドに出会えたのは宝物である。(以下はある雑誌に CLISMS が載っていたのだが、違うページには Lamp も掲載されていたような記憶がある)
『BUT!』のストリーミングが開始!