Toro y Moi、新作EP『Sandhills』をサプライズ・リリース!
チャズ・ベアによるプロジェクト Toro y Moi (トロ・イ・モイ) が5曲入りの新作EP『Sandhills』を Dead Oceans からサプライズ・リリース!Toro y Moi の『Sandhills』は、チャズ・ベアの故郷であるサウスカロライナ州コロンビアへの優しいラブレターであると同時に、人は決して故郷には帰れないということを痛烈にほろ苦く受け入れている。
Sufjan の「Seven Swans」や Karen O の「Where The Wild Things Are」のサウンドトラックを思い起こさせるこのゆったりとしたフォーク・ポップ・ソングは、ベアが Toro y Moi として初めて手づくりしたCD-Rを彷彿とさせ、それ自体が一種の土星回帰である。『Sandhills』の名前の由来となったショッピングモール、大きな倦怠感と大きな夢に満ち溢れ、そこであてもなく時間を過ごす10代の友人たち、資本主義末期の衰退と空っぽの大型店舗、現在の Sandhills など、聴くたびにそのディテールが少しずつ浮かび上がってくる。
チャズ・ベア、Toro y Moi は今や世界的に愛されるインディーポップ・アイコンだ。しかし『Sandhills』は、バンジョーやラップ・スティールの華やかさと、目を見開いたような不思議な表情で、青春時代のブルースから完全に解放されることはないと認めている。ただ、運がよければ、その憂鬱に対処するためのよりよいメカニズム (あるいは妄想!) を身につけることができるかもしれない。
『Sandhills』は、高校フットボールの試練に打ち勝つ美学者の物語である。エンディングのノベルティ・トラック「Said Goodbye To Rock n Roll」でさえ、少し目を細めればクリス・ステイプルトンのヒット曲の素質がある。澄んだ目、満たされた心、甘いジャム、負けるはずがない。リリックが巧みで、惑わされるほど胸を打つ『Sandhills』は、ベアによる壮大なステートメントの合間の短いピットストップかもしれないが、サビ、ガッツ、大きなムード、そして愛に溢れている。