君は海外で活躍するスネアドラマー Ryosuke Kiyasu を知っているか?
SETE STAR SEPT、喜安オーケストラ、風姿花伝のドラマーとしても活動するスネアドラマー Ryosuke Kiyasu (キヤス・リョウスケ) のパフォーマンスが海外で賛否両論を巻き起こし一部で話題となっている。
こちらの映像は、今年3月25日にイタリア・ミランで行われたパフォーマンス映像です。この映像がインスタでも公開されると、このパフォーマンスを巡って、海外の視聴者の間で賛否が分かれている。以下は、このパフォーマンス映像に付けられた、海外視聴者のコメントです。
私はこれを真面目に聴くことはできない。音楽にはさまざまなスタイルや色があるが、これには音楽性がない。ただ、ショーマンシップ、ミーム言及、そして現代の根拠のない平板な世代のユーモアの明確な例だ。また、無味乾燥なコンセプトが、いかに「いいね!」と「シェア」に基づいて収入を得ることができるかを示す悲しい例でもある。
誰が何と言おうと、僕はクールだと思う。
私はそれを理解できるほど知的ではない。
それが最悪なものであったとしても、可能性を広げるものであり、人々はそれを土台にして洗練させることができる、個人的には、この人のおかげでスティック1本と自分の手でドラムを叩くようになった。
リベラルの戯言の極み。才能なし。技術もない。ただのランダムなノイズ。
この短く切り取られた映像だけ見るのであれば、かなりシュールに映るが、海外の人がパフォーマンスをどのように受け取っているのか?という観点で見ると、非常に興味深いです。
ヘルシンキの pertin velinta で行われたライブ映像
Ryosuke Kiyasu は、フィンランド・ヘルシンキで開催されるアウトサイダー・アート・フェスティバル (“アウトサイダー・アート・フェスティバル” なんて非常にセンスの良いネーミングですが、沢田眉香子さんの note 記事「アウトサイダーとLGBTのフィンランドアート」によると、かなり先進的なイベントで、こちらもかなり興味深いです。) への出演が決定しており、今年3月にヘルシンキのクールなライブハウス pertin velinta で行われた公演を、Jarkko Fräntilä 氏は次のように伝えています。
実験音楽ファンにとって、覚えておく価値がある。Ryosuke Kiyasu は以前にもフィンランドを訪れたことがあり、チューンド・ドラムだけを使ったパフォーマンスは、実験的なアートと少し挑戦的な音楽がミックスされたもので、ユーモアも忘れない。
Ryosuke Kiyasu DOCUMENT
2021年に公開されたドキュメント映像『Ryosuke Kiyasu DOCUMENT』では、ドラマーの Ryosuke Kiyasu が自身の演奏スタイルについて話しています。
おそるべき荒技【滑り台】が繰り出され、この世の端っこに見るものを押し出しながらも、流れる河のごとく淀みない自由演奏の源に遡行する。世界の果てで人々が出会う音とは一体、何なのか …
彼はテクニックの練習だけでなく、即興演奏や間違いから生まれる発見にも重要性を置いています。初見の人だと、様々な色眼鏡、文化的フィルターによって、このパフォーマンスをどう捉えるのかが試される。
島国では未だに芸能事務所とかが幅を利かせている訳だが、そんな伽藍など見向きもせず、バザールに向かうのが吉なり。9月には、代々木上原 hako gallery にて、スネアドラム・ソロショーも開催される。気になった方は是非足を運んでもらいたい。
Ryosuke Kiyasu スネアドラム・ソロショー東京公演
日時:2023年9月14日(木)
会場:代々木上原 hako gallery
OPEN 19:30 / START 20:00
前売り 3000円 / 当日 3500円